目次

1.新たなモニターテスト

皆さんはモニターテストに参加したことはありますでしょうか。モニターテストとは、企業が準備した試供品を実際に使用し、意見や感想を伝えるものになります。モニターテストは参加者にとっては、販売前の試供品を使用できたり、自分の意見を商品に反映できたりとメリットが多く、企業にとっては、モニターテストに参加してもらった人の意見や感想などを商品開発に役立てることが出来るなど、参加者、企業共にメリットが多いものになります。しかし、このコラムを書いている2022年現在、流行している感染症の影響で外出が難しくなっており、会場に足を運んで行うモニターテストの実施が少なくなっています。けれどもモニターテストは対面式のみではなく、ホームユーステストという対面しないモニターテストも存在します。
今回は、家庭内で行えるモニターテストのホームユーステストについて解説したいと思います。

2.ホームユーステスト (HUT:home Use Test) とは

ホームユーステスト (HUT:Home Use Test) とは、試供品を参加者が実際に家庭で使用し、アンケートなどで意見や感想を収集するといったモニターテストになります。このモニターテストは会場などに集まって行う対面式とは異なり、参加者が家庭で試供品を継続的に使用するモニターテストであり、人との接触が比較的対面式よりも少なくて済みます。そのため、感染症が流行している現在にはピッタリなモニター試験だと思います。ではなぜ、企業はホームユーステストを行うのでしょうか。

3.企業が行うホームユーステスト

企業側がホームユーステストを行う目的は、商品開発にあります。企業が社会貢献をしていくためには、商品やサービスなどを売買し、利益を獲得する必要があります。利益を獲得できないと、企業として営業していくことが困難になるため、新しい商品を開発し利益を獲得し続けることが重要になってきます。
企業が新商品を開発する際に重要視している点として、「消費者のニーズを知る」といった点が挙げられます。このニーズと言うのは、実際に消費者がどのようなことを悩んでいるのか、どのような商品を欲しているのか、と言ったことです。これは企業で商品を製作する上ではとても重要なことですが、「ニーズを知る」ことはとても難しいことだと考えられます。なぜなら、人それぞれ異なった考えや価値観を持っているからです。企業というものは、多くの人が同じ目標に向かって歩んでいく団体です。多少なりとも考えや価値観は異なりますが、その企業の人の考えや価値観が180度大きく異なるということはあまりないと思います。そのため企業の人が市場のニーズを考えると、企業に所属している人の考えや価値観が似ているため、見方が一方通行になりやすいと考えられます。なので、企業側の考えているニーズと消費者が思っているニーズが異なる場合があります。この消費者とのニーズのズレは企業目線では見つけるのがとても困難なため、企業はモニターテストを行うわけです。

4.商品開発をする上でのホームユーステストのメリット

ここでは「ホームユーステストを行う目メリット」を2点で記載しようと思います。

4.1.メリット1

メリット1点目は、「実際の生活内における使用感を調査できる点」だと思います。見た目やその場の使用感などは普通の対面式のモニターテストでも調査できると思います。しかし、そこで得られる感想は、ほんの数回使用して感じた感想であり、日々の日常生活内で感じた感想ではありません。特に消費者が継続して使用する商品においては、「日々の日常生活に落とし込んだ際の感想」がとても大切になってくると思います。例えば、容器の形状にこだわった商品を開発したとします。対面式でのモニターテストでは容器の形状に対して「形が良い」や「色合いがきれい」といった良い意見を多くもらえたとします。しかしホームユーステストを行った際、形状が合わず、置きたい場所に置けなかったり、容器を持った際に手から滑り落ちることが多かったりという感想が多くあったとします。このことは、対面式のモニターテストだとわからないことで、ホームユーステストを行い初めてわかることだと思います。また、家庭環境の違いや、使用者じゃない第三者が使用者を見て感じた感想など、その生活状況に応じた感想を聞けるというのも商品開発をする際にとても重要なメリットだと感じます。

4.2.メリット2

メリット2点目は「実際に自社製品を使用し知ってもらう」という点です。インターネットが充実している現在、オンライン、オフライン含めて販売している商品はあまたの数あり、例えば「肌荒れに聞く」と言った特定の内容の商品だとしても、商品数が多いのが現状です。そのため、自社製品を知っていただける機会が乏しく、本当は自社製品があっているのに使用しないまま、ということも多々あります。なので、多くの企業は様々な形でweb広告やSNSでの宣伝などを行い、自社製品を知ってもらおうとしています。ホームユーステストは、試供品という形にはなりますが、自社製品を実際に使用していただける機会としても活用することができます。ホームユーステストで実際に使用してもらうことによって、自社製品を知ってもらうことができます。あわよくばリピーターになってもらえれば、自社製品の売り上げアップにもつながります。

これらのことより、ホームユーステストは自社製品の広告としての側面も持っています。

5.商品開発においてのホームユーステスト

商品開発において、ホームユーステストはとても重要な役割を担っています。実際にホームユーステストを行おうとすると、商品の発送やアンケートでの情報収集、参加者への定期的な連絡など、様々なことを行う必要があり、発送日や人件費など多くのコストがかかります。なので企業にとってホームユーステストを行うことは、多くのコストを払ってでも、使用感や感想、自社製品の宣伝などといった、ホームユーステストを行った結果が商品開発、敷いては企業運営にとても重要なことです。
皆さんも、ぜひ1度ホームユーステストに参加してみてはいかがでしょうか。

6.オルトメディコのマーケットリサーチ事業

弊社オルトメディコでは、お客様のご要望に応じて、新商品の開発やマーケティングをサポートするマーケットリサーチ事業を行っております。弊社はヒトの臨床試験を設立当初から行っており、分析能力に長けています。また、Goトーロクという自社のモニターバンクも運営しており、調査したいモニターを選抜し、ご提供することも可能です。モニターテスト全体の受託や、部分的な受託も行っておりますので、お気軽にご連絡ください。

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